呪文シミュレータ

※こちらの記事はPC向けです。スマホ等では数式がうまく表示されません。スマホ等からは【モバイル版】をご覧下さい。


はじめに

呪文シミュレータ制作者のフィオルです。
旧「魔法使い火力シミュレータ」をリニューアルし、攻撃呪文の総合計算ツールとして生まれ変わりました。
共同制作者(WEBページ制作)のリーサさん、調査協力を頂いた皆様のおかげで、公開までこぎつけることができました。
ありがとうございます!

この記事では、ツールの説明と、計算式等及びその根拠について記載しています。
計算式等及びその根拠は論文のような規模なので、そういったことに興味のある方以外は【1.このツールについて】とあとがきだけお読み下さい。


もくじ



【1.このツールについて】

攻撃呪文のダメージ・暴走率の総合計算ツールです。
メラゾーマと同ランク以上の全攻撃呪文(魔力に依存するもの)に対応しています。
暴走率については補助呪文、回復呪文も仕様は同じなので使用することができます。

まずは一番上で職業(又は仲間モンスター)を選択してご使用下さい。

また右上のツールボタンから、URL作成Cookie保存呪文の上下限値の一覧を見ることができます。


(1)ダメージ計算機能
ゲームで用いられている算式を独自に推定したものを使用しています。
詳しくは次章以降をご覧ください。

通常ダメージ(暴走なしのダメージ)・暴走ダメージそれぞれの平均値・ダメージ範囲を表示します。
平均値はゲームで実際に現れるすべての値(切捨後)を内部的に計算し、その平均をとったものです(小数点以下四捨五入)。
ダメージ範囲はそのうち最低値と最大値を示します。 
ただし、暴走ダメージ(テンションと重ならないもの)については、すべての値の算出は困難なため、平均値は近似的に求めています(3-(2)⑬を参照)。

今後、通常ダメージとテンションと重なった暴走ダメージ(暴走倍率1.2倍)については、出現する全ての値を表示する機能も追加する予定です。

例えば、魔力とメラ系~%のバランスを悩んだときなどに、ここで簡単に調べることができます。

バトル項目(タブでステータスと切替)では戦闘中に影響しうる主だった要素を全て用意しましたので、タイムアタックの戦略等、様々にご活用下さい。


(2)暴走率計算機能
各陣環境での暴走率および期待倍率を表示します。
ここでの期待倍率は暴走時の倍率を1.6として計算した一般的なものです。
 
また、入力した暴走率・きようさに応じて、超暴走魔法陣で暴走確定となるきようさ、スキル・装備等の暴走率の表示を設けています。
これが特にリクエストの多い項目でした。
装備等の調整にご活用下さい。

なお、旧シミュレータでは魔法使い専用だったため、魔法スキルの暴走率パッシブを固定としてそれ以外の暴走率を入力する仕様でしたが、今回は魔法スキルも入力する仕様です。
この合計は旧シミュレータや僕が作成したツイッターの早見表で使用していた「装備等暴走率」とは魔法スキルぶん異なりますので、ご注意下さい。 


(3)期待ダメージ計算機能と実戦シミュレータ
(1)と(2)を合わせて、各呪文の各陣環境ごとの期待ダメージを表示します。
期待ダメージは、(1)で計算した通常ダメージ・暴走ダメージそれぞれの平均値(四捨五入前)を暴走率で按分したものです(小数点以下四捨五入)。

この期待ダメージは、暴走率まで含めたそのキャラの火力を表します。

例えば、同じ超陣100%でも装備等の暴走率を上げることで陣外の火力がどれくらい上がるのかといったことをここで見ることができます。

実戦シミュレータは、各呪文および陣環境について、実戦をモデル化した回数(比重)を設定することで、より詳細な検討を行うことができる機能です。

実戦に影響するパラメータ・効果を全て同時に最大化はできませんが、どのバランスが最適かは実戦で使用する呪文の割合、陣を使用する割合によって変わってきます。

例えば、魔力870以上ではメラゾーマのダメージは上がらずチャージ呪文だけ上がるけれど魔力を上げる価値はどの程度か、代わりに他の効果を上げたらどうか、たまに使うヒャド系UPの効果をつけたらどうか、超陣暴走率100%を諦める代わりに他の効果を上げたらどうなるか…。
など、複数の要素が絡んだ場合の期待ダメージをモデルケース単位でみることができます。
呪文スペシャリスト向けの研究にご活用下さい。

なお、デフォルトにレグナードⅣの一般的な攻撃回数(2015年11月に計測・設定したモデルケースを2016年7月現在の火力に合わせて調整したもの)を入れていますので、参考にご使用下さい。



【2.計算式等一覧】

先に計算式等をまとめて掲載します。根拠については【3.計算式等の根拠】をご覧ください。

2-(1)基礎ダメージの計算式
分数の式が正確と思われる計算式です。
当ツールでは分数のまま使用しています。

展開して小数に直した式は近似式であり、4桁表示していますが、これでもゲーム内のダメージとはずれる場合があります。
なお小数の式は、上限を超えたことを表現するため、次の桁を切上げています。

(計算式がうまく表示されない方はコチラ) 


一般式
\[\bf(攻魔-下限魔力)\times\frac{上限ダメージ-下限ダメージ}{上限魔力-下限魔力}+下限ダメージ\bf\]
 
メラゾーマ 幅±6
\[(攻魔-288)\times\frac{382-158}{870-288}+158\]\[\to\bf(攻魔-288)\times\frac{224}{582}+158\bf\]\[\to攻魔\times0.3849+47.16\]

メラガイアー 幅±23
\[(攻魔-416)\times\frac{830-382}{999-416}+382\]\[\to\bf(攻魔-416)\times\frac{448}{583}+382\bf\]\[\to攻魔\times0.7685+62.33\]

ベギラゴン 幅±6
\[(攻魔-169)\times\frac{268-106}{710-169}+106\]\[\to\bf(攻魔-169)\times\frac{162}{541}+106\bf\]\[\to攻魔\times0.2995+55.40\]

マヒャド 幅±6
\[(攻魔-169)\times\frac{236-82}{710-169}+82\]\[\to\bf(攻魔-169)\times\frac{154}{541}+82\bf\]\[\to攻魔\times0.2847+33.90\]

マヒャデドス 幅±20
\[(攻魔-400)\times\frac{660-330}{999-400}+330\]\[\to\bf(攻魔-400)\times\frac{330}{599}+330\bf\]\[\to攻魔\times0.5510+109.7\]

ドルモーア 幅±7
\[(攻魔-340)\times\frac{382-162}{900-340}+162\]\[\to\bf(攻魔-340)\times\frac{220}{560}+162\bf\]\[\to攻魔\times0.3929+28.43\]

ドルマドン 幅±30
\[(攻魔-483)\times\frac{852-360}{999-483}+360\]\[\to\bf(攻魔-483)\times\frac{492}{516}+360\bf\]\[\to攻魔\times0.9535-100.5\]

イオナズン 幅±6
\[(攻魔-200)\times\frac{258-100}{820-200}+100\]\[\to\bf(攻魔-200)\times\frac{158}{620}+100\bf\]\[\to攻魔\times0.2549+49.04\]

イオグランデ 幅±10
\[(攻魔-400)\times\frac{600-300}{999-400}+300\]\[\to\bf(攻魔-400)\times\frac{300}{599}+300\bf\]\[\to攻魔\times0.5009+99.67\]
 
バギクロス 幅±15
\[(攻魔-79)\times\frac{192-72}{300-79}+72\]\[\to\bf(攻魔-79)\times\frac{120}{221}+72\bf\]\[\to攻魔\times0.5430+29.10\]
 
バギムーチョ 幅±50
\[(攻魔+回魔-280)\times\frac{420-200}{999-280}+200\]\[\to\bf(攻魔+回魔-280)\times\frac{220}{719}+200\bf\]\[\to(攻魔+回魔)\times0.3060+114.4\]
 


2-(2)ダメージ変動要素を含む計算式
当ツールで扱う攻撃呪文ダメージの計算式は以下のとおり。

\[\bf\Bigl\{( 基礎ダメージ\pm幅) \timesテンション倍率+テンション固定値\Bigr\}\]\[\bf\times(1+魔力覚醒+ガジェット+仲間モンスタースキル○○系効果~%)\]\[\bf\times(1+輝石・戦神のベルト+宝珠極意+杖スティックスキル)\]\[\bf\times(1\pm呪文耐性+ダメージ耐性)\]\[\bf\times(1\pm属性耐性)\]\[\bf\times暴走倍率\]\[\bf+奇跡の会心攻撃\]\[\it小数点以下切捨\]
 
※端数処理は最後のみ切捨。そのため各段の乗算は順不同。
※テンション固定値はLv50以上を想定
※( 1 ± 属性耐性 )は最大で2
※暴走倍率はテンションがないときは1.4~1.8倍、テンションが1段階以上であれば1.2倍



2-(3)暴走率の計算式・パッシブスキルの値

①超暴走魔方陣(超陣)
\[(きようさ-30)\times\frac{75}{500}+25+スキル装備等の暴走率\div2\]\[\to\bfきようさ\times0.15+20.5+スキル装備等の暴走率\div2\]
 
②暴走魔方陣(普通陣)
\[\bf+25%\]

③超陣以外のきようさによる暴走率
\[\bf(きようさ-30)\div250\]
※曖昧さを含みます


④パッシブスキルの暴走率

以下4種は全て2%
魔法46スキル
魔法110スキル(専)
踊り110スキル(専)
うた110スキル(専)


⑤会心まいしんラップ等

会心まいしんラップ:15%
かわいがる・チューンナップ:2%
ロックオン:10%




【3.計算式等の根拠】

今回のツールは、全て公式情報と実測データのみから組み立てています。

公式情報…公式攻略本に掲載されている数値・記述・グラフ等です。これは公式情報として扱います。

実測データ…主には今回誰かに依頼して行った実験によるデータです。
その他インターネット等にある情報については、「ある条件で~のダメージが出た」「ある条件で~回中~回暴走した」といった実験データについては、正しく計測されたものとして、一部のデータを考察に用いています(引用元は全て記します)。
ただし、実験データを伴わずに掲載されている各種計算式、値、記述等については一切引用していません。

この方針のもと、このツールで用いられている全ての計算式・各種値などの根拠や実験データの引用元を以下に記します。


3-(1)基礎ダメージの計算式の根拠

①上下限を用いた計算式の採用について
呪文の基礎ダメージは、魔力によってダメージが変化する区間において、魔力に関する一次関数になっています。
直線のグラフです。
つまり、「魔力○○でダメージ××」、「魔力△△でダメージ**」という2点がわかれば、それを結ぶことで計算式が求められます。
攻略サイトなどで提示されている計算式も、基本的にこのようにして求められているはずです。

しかし、実測でダメージとして現れるのは小数点以下が切り捨てられた数値であるため、誤差が生じ、こうして求められるのは正確な計算式とはならず近似式となります。

このような場合、できるだけ離れた2点を用いた方が誤差が小さい可能性が高くなります。
呪文において最も離れた2点とは、上昇を開始する点と上限に到達した点の2点です。

この2点を結んだ式は理論上最も誤差が小さいだけでなく、上限に達したことを正確に表現できます。

さらにこの2点は、呪文の仕様を設計する際の基準点になっている可能性も高いと思われます。
この2点(上下限のダメージ・魔力の計4パラメータ)を決めること以外で限定区間の一次式を定めているとは考えづらいためです。
たとえ小数に崩した計算式を用いていたとしても、設計の段階では上記のように決めていると考えられます。
2点の4パラメータのうち3パラメータと傾きを決めることでも決定できますが、上下限の2点を結んだ傾きがきれいになっていることはほとんどなく、やはり2点の4パラメータを決めているのだと思います。
このことが正しければ、この2点を結んだ式は運営の設計式と一致していることになります。

そこで今回のツールでは、「下限魔力・下限ダメージ・上限魔力・上限ダメージ」の4つの値を用いた式を採用することにしました。

計算式は
\[\bf(攻魔-下限魔力)\times\frac{上限ダメージ-下限ダメージ}{上限魔力-下限魔力}+下限ダメージ\bf\]
と表せます。


②各呪文の下限上限
当ツールで用いている各呪文の上下限のダメージ・魔力は次のとおりです。
上下限表

これらの値について説明します。

A.公式情報
表のうち、色つきでないマスの値は公式攻略本(モグラ本又は魔人本)からの情報です。

ただし、そのうちメラガイアー・マヒャデドス・ドルマドン・イオグランデ・ドルモーアの上限ダメージは、魔人本のモンスター特技の解説ページにあるこれらの呪文の上限ダメージです。
プレイヤーキャラの上限も同じかどうかはまだ直接確かめる術がありませんが、どの呪文も既出の情報は全て一致していますので、上限も同じだろうとして用いています。
後述の「C上限魔力の推定」を読んで頂ければわかるのですが、このメラガイアー等の上限はとても美しいものになっており、万が一プレイヤーキャラの上限がこれを突き抜けたとしても、少なくとも呪文の仕様を決める基準点にはなっていると考えてよさそうです。

なお、公式攻略本に記載されている下限魔力(「魔力~以上で上昇」と書かれている数値)の扱いについて、アレフィアさんに調べて頂きました。
メラゾーマは魔力288以上で上昇とありますが、実際に初めてダメージ範囲が1上がるのは魔力291だったとのことです。
これは重要な情報でして、このことからまず公式攻略本に記載されている下限魔力は内部的に上昇を開始する魔力であり、計算式の基準点として使用できる値であることがわかります。
また、この計算結果が小数点以下切捨であることもわかります。
メラゾーマの係数は0.3849…なので、四捨五入なら魔力290から、切上なら289からダメージが増えるはずです。


B.実測調査
青で示した上限魔力は、実測により求めています。
ベギラゴンはシロエさん、それ以外の呪文はアレフィアさんに調査して頂きました。
大変助かりました!ありがとうございます!

メラゾーマ(上限ダメージ376~388)
魔力869で375、魔力870で388を確認

ベギラゴン(上限ダメージ262~274)
魔力709で261、魔力710で274を確認
※魔力726でもダメージ範囲が変わらないことを確認

マヒャド(上限ダメージ230~242)
魔力709で229、魔力710で242を確認

イオナズン(上限ダメージ252~264)
魔力819で251、魔力820で264を確認

バギクロス(上限ダメージ177~207)
魔力299で176、魔力300で207を確認

ドルモーア(上限ダメージ375~389) ←ドラキーで調査
魔力899で374、魔力900で389を確認

以上の呪文についてはこれで正しい値が揃いました。


C.上限魔力の推定
メラガイアーなど最上級呪文の上限魔力については、仲間モンスターで調査することも不可能ではありませんが、チャージ呪文であるうえダメージ範囲が広く、メラ系効果+○○%などのパッシブをとることになるのもやっかいで、実測調査は非常に困難なため見送っています。

その代わりに、分かっている情報から論理的推定を試みます。

いずれも下限の情報は載っており、上限ではないものの以下のような中間点が公式攻略本に載っています。

メラガイアー:魔力880のとき738程度
マヒャデドス:魔力880のとき594程度
ドルマドン:魔力810のとき671程度
イオグランデ:魔力810のとき505程度

これを上限の代わりに用いて近似式を求めることができます。

ただし中間点を用いて立てた式は上限で立てた式とはわずかにずれていると考えられます。
具体的には、中間点のダメージは小数点以下が切り捨てられた値なので、その分だけわずかに傾きの小さい式となります。
もしくはちょうどぴったりであるかのいずれかです。

さて、上記4種の呪文については(モンスター特技としてですが)上限ダメージが載っているので、下限点と中間点によって立てた近似式を用いておおよその上限魔力を計算することができます。
するととても面白いことがわかります。
計算結果は以下のとおり。

メラガイアー:999.9
マヒャデドス:ちょうど1000
ドルマドン:1000.3
イオグランデ:ちょうど1000

全て1000、もしくはほぼ1000となります!なんと美しい。
実際の上限魔力はすべて同じに設定されていることを示唆しています。

では上限魔力は1000なのかというと、注意しなければなりません。
上で述べたように、わずかに傾きが小さい、もしくはちょうどぴったりのダメージ計算式で上限魔力を計算しかえしたので、
これによって求めた上限魔力はわずかに大きい、もしくはちょうどぴったりのいずれかのはずです。

注目すべきはメラガイアーで、わずかに1000に届いていません。
つまり少なくともメラガイアーの上限魔力は1000ではないのです。

実際に上限魔力を1000と仮定して式を立てると上記中間点と合わなくなります。

998でも合わず、999なら合います。

したがって、メラガイアーの上限魔力は999であると推定されます。

上限が999といえば、すでに実例があります。
ハッスルダンスです。
回復魔力とおしゃれさの合計に比例し、その合計が999のとき上限に達します。
これはかつて自分で実測調査した情報でして、極限に載っている999の情報源も僕です。
998でも1000でもなく、999のとき初めて上限範囲に達しました。

999ってドラクエらしい「上限」ですよね。
1000でなく999に設定したのはそんなところなのかなと想像しています。

さて他のマヒャデドス・ドルマドン・イオグランデについても、999として全て計算が合います。
ただしこれらは上記情報だけでは上限魔力が1000だっとしても計算が合います。

その中でもマヒャデドスとイオグランデは下限ダメージ・下限魔力・上限ダメージの値が非常にきれいになっており、上限魔力が999だったとしても1000だったとしても、覚醒などの変動要素がない素のダメージで端数を切り捨てた計算結果が変わるのは魔力999のときだけです。
見た目は上限魔力1000とした式の方がはるかにきれいになります。

そこで、この中ではダメージ幅が少ないイオグランデを用いて、後述「3-(2)ダメージ変動要素を含む計算式」の調査の最後に検証しました。
直接上限を調べるのではなく、ダメージ変動要素をからめた魔力カンスト前の値を見ることで上限魔力を推定する方法です。
結果、やはりイオグランデの上限魔力は1000ではなく999であることが推定されました。(詳細は3-(2)⑰を参照)。

したがって当シミュレータでは、これらの最上級呪文の上限魔力は999として扱うこととします。


D.上限の仮設定
最後に、バギムーチョについてです。

現在のところ上限ダメージの情報がモンスター特技としても公式攻略本になく、上限ダメージがまだわかりません。

しかし上記で扱った他の最上級呪文4種と同様、下限と次の中間点がわかっているので、近似式を立てることは可能です。

バギムーチョ:魔力840のとき371程度

上限がわからないだけで、上限までの計算は中間点を使った近似式でも実用上問題ない精度です。

ただ、当ツールの仕様上、上限を設定しなくてはなりません。
中間点を上限としてしまうとそれ以上の魔力で上がらなくなってしまいます。

ですので適宜上限を設定します。

ただこれは他の最上級呪文の上限魔力が999で、同じように2パラメータの合計に依存したハッスルダンスも999なので、バギームーチョの上限魔力も999であると予想して用います。

中間点を使った計算式(わずかに傾きが小さいはず)で魔力999のときのダメージを計算すると419.5なので、上限ダメージは420とします
おそらくあっているのではと思っています。

なお、なんとシロエさんがスパの攻魔+回魔が999を超えるとのことで、魔力998、999、1004で何発かバギムーチョを打って頂きました。
ただバギムーチョは±50(つまり101種類!)ものダメージが出現するお化け幅の呪文で、残念ながら証明につながる値を引き当てることはできませんでした。
ただし、予想と矛盾する値も出ませんでしたので、上記予想の通り扱うこととします。

もし今後、
魔力998で369ダメージ
魔力999で470ダメージ
魔力1003以上で370ダメージ
の3点が確認できれば、上限魔力999・上限ダメージ370~470の証明になるので、ぜひお知らせ下さい。
こちらで掲載させて頂きます。

逆に
魔力998で470以上のダメージ
魔力999で369以下のダメージ
魔力1003以上で471以上のダメージ
のいずれかが計測されてしまったら何かしらの予想が違うことになるので、その場合もお知らせください。


③正確性の調査
これらの上下限を用いた計算式の正確性の検証は、次の「3-(2)ダメージ変動要素を含む計算式」で合わせて行っています。
調査内容はそちらをご覧ください。

主にメラゾーマを用いた調査ですが、様々な係数を乗じた計算でもゲームで実際に現れる値とすべて一致しました。
数学的にもこの式にあり得る誤差は微少であると証明できており(3-(2)⑰参照)、設計式と一致していると言ってよいと思います。

その他の呪文についても、ダメージ幅が極端に広く実測調査が困難なメラガイアー、マヒャデドス、ドルモーア、バギムーチョ以外の呪文については実測調査を行い、出現する全ての値が計算と一致しました。

調査を行えていない呪文についても、すべて同じ方法で導いた式であり、同様に正しいであろうと考えています。
万が一実際とずれることがあればお知らせ下さい。


3-(2)ダメージ変動要素を含む計算式の根拠

はじめに、この3-(2)で行っている沢山の調査は、すべてエスカさんに依頼して実験して頂いています
エスカさんには3-(3)の通常魔法陣の調査、踊り子パッシブの調査もして頂いて、このツールを開発するにあたって行った実験の多くを担当して頂きました。
この数週間、実験内容決定・解析班フィオル、実験班エスカさんで、頻繁にやりとりをしながら検証を進め、十分な成果を得ることができました(自主的な調査もいくつかして頂きました)。 
心から感謝しています。ありがとうございました!

次の要素について、どのように計算されているかを探ります。

・魔力覚醒
・輝石のベルトの「~の呪文の攻撃ダメージ+~%」
・戦神のベルトの「~装備時~攻撃ダメージ+~%」
・宝珠「~の極意:○○系呪文のダメージ+~%」
・杖、スティックスキル160~180の「○○系のダメージ+~%」
・仲間モンスタースキルの「○○系効果+~%」
・暴走
・テンション
・強化ガジェット零式
・宝珠「奇跡の会心攻撃」
・敵の呪文耐性
・敵のダメージ耐性
・敵の属性耐性

これらの倍率はいくつかのカテゴリに分かれていて、同じカテゴリに属する要素は加算され、カテゴリどうしは乗算となります。

したがって、
・各要素がどこのカテゴリに属するか(=どこと加算になるか)
・カテゴリごとの横のつながりはどうなっているか(端数処理や、テンションや奇跡の会心攻撃の固定値はどこで加算されているか)
を探ることが主な目的となります。

今回は、(2)で提示した基礎ダメージの計算式の正確さを検証する意味も合わせて、詳細な調査を行いました。

調査方針として、矛盾が出るまでは
・基礎ダメージの計算式は正確である
・端数処理はすべて切捨である
と仮定して調査を進めます。

もし矛盾が見つかれば、仮定が違っていたということです。
様々な係数で増幅された値を沢山検証するので、この仮定が間違いならどこかに矛盾が出る可能性が極めて高いでしょう。

もし矛盾が見つからなければ、そこで式をわずかに動かして計算結果が変わる誤差を探すことで、誤差~以内で正しいと言えます。
端数処理についても簡単に証明できるでしょう。

なお、今回の実験データの詳細については、エスカさんがスプレッドシートにまとめて下さったのでこちらをご覧下さい。
未掲載の実験も含まれます。


このセクションのもくじ
①宝珠「○○系呪文の極意」、杖スキル160~180「○○系呪文+~%」
②輝石のベルト、宝珠等
③戦神のベルト、宝珠等
④スティックスキル160~180「○○系呪文+~%」
⑤魔力覚醒、仲間モンスタースキル「○○系効果+~%」
⑥魔力覚醒、ベルト等
⑦魔力覚醒、強化ガジェット零式
⑧テンション、ベルト等
⑨テンション、魔力覚醒等、ベルト等
⑩呪文耐性、ダメージ耐性
⑪呪文耐性、属性耐性、魔力覚醒、ベルト等
⑫テンション、呪文耐性、属性耐性、魔力覚醒、ベルト等
⑬暴走、奇跡の会心攻撃
⑭テンションと重なったときの暴走ダメージ
⑮フルパターンでの検証 
⑯各幅の出現確率
⑰基礎ダメージの計算式の正確性の確認


①宝珠「○○系呪文の極意」、杖スキル160~180「○○系呪文+~%」
加算か乗算か、切捨処理の位置、乗じる順序によって、想定される計算パターンは以下の通り。

A (基礎ダメージ)切捨×(宝珠+杖)切捨
B (基礎ダメージ)×(宝珠+杖)切捨
C (基礎ダメージ)切捨×(宝珠)切捨×(杖)切捨
D (基礎ダメージ)切捨×(杖)切捨×(宝珠)切捨
E (基礎ダメージ)切捨×(宝珠)×(杖)切捨
F (基礎ダメージ)×(宝珠)切捨×(杖)切捨
G (基礎ダメージ)×(杖)切捨×(宝珠)切捨
H (基礎ダメージ)×(宝珠)×(杖)切捨

「攻魔750・メラギラ系呪文の極意5%・杖スキル3%」で、炎耐性1倍の敵(ランプのまじん)にメラゾーマを打って実測。
メラゾーマは非暴走時は±6で13通りの値が出るので、13種類の値が出そろうまで行います。

上記各パターンの式でメラゾーマの13種類のダメージを計算した計算値は、

A 355 356 357 358 359 360 361 362 363 365 366 367 368 
B 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 368 369 
C 355 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 367 368 
D 354 355 357 358 359 361 362 363 364 365 366 367 368 
E 355 356 357 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 
F 356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 367 368 
G 355 357 358 359 360 361 362 363 364 365 367 368 369 
H 356 357 358 359 361 362 363 364 365 366 367 368 369

全て微妙に異なるので、実測値が上記のどれに当てはまるかを確認。
実測結果は、

356 357 358 359 360 361 362 363 364 365 366 368 369 

Bと一致。
よって、宝珠「○○系呪文の極意」、杖スキル160~180「○○系呪文+~%」は同カテゴリ(加算)で、切捨処理は最後のみ
\[\bf(基礎ダメージ)\times(宝珠+杖)\,\it切捨\]
次の②・③では、宝珠「○○系呪文の極意」と杖スキル160~180「○○系呪文+~%」をまとめて宝珠等と呼びます。


②輝石のベルト、宝珠等
想定される計算パターンは以下の通り。
なお、①で基礎ダメージと宝珠等の間に切捨がない結果が出ていますが、確認のためもう一度同じパターンで検証します。

A (基礎ダメージ)切捨×(輝石+宝珠等)切捨
B (基礎ダメージ)×(輝石+宝珠等)切捨
C (基礎ダメージ)切捨×(輝石)切捨×(宝珠等)切捨
D (基礎ダメージ)切捨×(宝珠等)切捨×(輝石)切捨
E (基礎ダメージ)切捨×(輝石)×(宝珠等)切捨
F (基礎ダメージ)×(輝石)切捨×(宝珠等)切捨
G (基礎ダメージ)×(宝珠等)切捨×(輝石)切捨
H (基礎ダメージ)×(輝石)×(宝珠等)切捨

「攻魔710・輝石のベルト10%・宝珠等8%」で、ランプのまじんにメラゾーマを打って実測。

各パターンの計算値は、

A 370 371 372 374 375 376 377 378 379 381 382 383 384
B 371 372 373 374 375 376 378 379 380 381 382 383 385 
C 372 373 374 375 376 378 380 381 382 383 384 385 386 
D 372 374 375 376 377 378 379 380 381 382 383 386 387 
E 373 374 375 376 377 378 380 381 382 383 384 386 387 
F 372 373 375 376 378 379 380 381 382 383 384 385 387 
G 372 374 375 376 377 378 380 381 382 383 385 386 387 
H 373 374 375 377 378 379 380 381 383 384 385 386 387 

実測結果は、

371 372 373 374 375 376 378 379 380 381 382 383 385 

Bと一致。
よって、輝石のベルト、宝珠等は同カテゴリ(加算)で、切捨処理は最後のみ
\[\bf(基礎ダメージ)\times(輝石+宝珠+杖)\,\it切捨\]


③戦神のベルト、宝珠等
想定される計算パターンは以下の通り。
宝珠等の前に切捨があるパターンは省きます。

A (基礎ダメージ)×(戦神+宝珠等)切捨
B (基礎ダメージ)×(宝珠等)切捨×(戦神)切捨
C (基礎ダメージ)×(戦神)×(宝珠等)切捨

「攻魔800・戦神のベルト12%・宝珠等7%」で、ランプのまじんにメラゾーマを打って実測。

各パターンの計算値は、

A 415 416 417 418 420 421 422 423 424 426 427 428 429 
B 417 418 420 421 422 423 424 425 427 428 430 431 432 
C 418 419 420 421 423 424 425 426 427 429 430 431 432 

実測結果は、

415 416 417 418 420 421 422 423 424 426 427 428 429 

Aと一致。
よって、戦神のベルト、宝珠等は同カテゴリで、切捨処理は最後のみ
①~③より、輝石のベルト、戦神のベルト、宝珠「○○系呪文の極意」、杖スキル160~180「○○系呪文+~%」は同カテゴリ(=加算)で、切捨処理は最後のみ
\[\bf(基礎ダメージ)\times(輝石+戦神+宝珠+杖)\,\it切捨\]


④スティックスキル160~180「○○系呪文+~%」
念のためスティックスキルについても調べました。
杖スキルと同様であるとして、ここではその確認と、二刀流に関して調べます。

「踊り子、攻魔461、ベルト10%、スティックメラギラ1%」で、左手のみにスティックを持ち、ランプのまじんにベギラゴンを打って実測。
ベルト+スティックが

A10%
B11%

のときの計算値は、

A 206 207 208 209 210 211 212 213 214 216 217 218 219
B 208 209 210 211 212 213 214 215 216 218 219 220 221

実測結果は、

208 209 210 211 212 213 214 215 216 218 219 220 221

Bと一致。
 
「踊り子、攻魔447、ベルト10%、スティックメラギラ1%」で、両手にスティックを持ち、ランプのまじんにベギラゴンを打って実測。
ベルト+スティックが

A11%
B12%

のときの計算値は、

A 203 204 205 206 207 208 210 211 212 213 214 215 216
B 205 206 207 208 209 210 211 213 214 215 216 217 218

実測結果は、

203 204 205 206 207 208 210 211 212 213 214 215 216

Aと一致。
よって、スティックスキル160~180「○○系呪文+~%」は左手にスティックを装備していても有効だが、両手に装備していても重複しない。
また、杖スキルと同じくベルトと加算

以下、輝石のベルト、戦神のベルト、宝珠「○○系呪文の極意」、杖・スティックスキル160~180「○○系呪文+~%」をまとめてベルト等と呼びます。


⑤魔力覚醒、仲間モンスタースキル「○○系効果+~%」
この2つは同じカテゴリ(=加算)です。
 
例えば、まるすけさんがこの記事でとっているデータを分析すればこのことがわかります。
ねこまどう、ドラキーともにメラ系orドルマ系効果+30%を取得している条件で覚醒して呪文を打ち、
メラゾーマ、ドルモーア、メラガイアー、ドルマドンが全て2.3倍のダメージになっています。
中でも最小値と最大値が出ているドルモーアのデータがわかりやすいので抽出します。

「ドラキー、攻魔918(ドルモーアカンスト)、覚醒あり、メラ系効果+30%」で、ランプのまじんにドルモーアを打って実測。
2.3倍の計算値:862~894
2.6倍の計算値:975~1011
実測値:862~894

よって、魔力覚醒と仲間モンスタースキル「○○系効果+~%」は同じカテゴリ(=加算)

当記事でも次の⑥、⑦で仲間モンスターを使った実験を行います。


⑥魔力覚醒、ベルト等
基礎ダメージとベルト等の間に切捨処理がないことが確認されているので、想定される計算パターンは以下の通り。

A (基礎ダメージ)×(魔力覚醒+ベルト等)切捨
B (基礎ダメージ)×(ベルト等)切捨×(魔力覚醒)切捨
C (基礎ダメージ)×(魔力覚醒)×(ベルト等)切捨

「ねこまどう、攻魔857、覚醒あり、メラ系効果+20%、ベルト10%」で、ランプのまじんにメラゾーマを打って実測。
魔力覚醒+仲間モンスパッシブ120%、ベルト等10%です。

各パターンの計算値は、

A 853 855 857 860 862 864 867 869 871 873 876 878 880
B 897 899 902 904 906 908 910 913 915 917 921 924 926
C 897 900 902 905 907 909 912 914 917 919 922 924 926

実測結果は、

897 900 902 905 907 909 912 914 917 919 922 924 926

Cと一致。
よって魔力覚醒(仲間モンススキル含む)とベルト等は別カテゴリ(=乗算)で、切捨処理は最後のみ


⑦魔力覚醒、強化ガジェット零式
この2つは同じカテゴリ(=加算)です。
実装当初から確認しており、このことを述べている記事も沢山あるのですが、データを載せている記事は見当たらなかったので、簡単にデータを取りました。

「ねこまどう、攻魔717、覚醒あり、メラ系効果取得なし、ベルト10%、ガジェット」で、ランプのまじんにメラゾーマを打って実測。
覚醒+ガジェット=200%とした計算値は

1046 1049 1053 1056 1059 1062 1066 1069 1072 1076 1079 1082 1086

1発だけ実測して1049を確認。

「ねこまどう、攻魔717、覚醒あり、メラ系効果20%、ベルト10%、ガジェット」で、ランプのまじんにメラゾーマを打って実測。
覚醒+ガジェット+仲間モンススキル=220%とした計算値は

1116 1119 1123 1126 1130 1133 1137 1140 1144 1147 1151 1154 1158

2発実測して1133と1137を確認。

覚醒とガジェットが加算でなければはるかに大きいダメージが出るので、これで確認がとれているものとします。
⑤~⑦より、魔力覚醒、強化ガジェット零式、仲間モンスタースキル「○○系効果+~%」は同じカテゴリ
\[\bf( 基礎ダメージ)\]\[\bf\times(魔力覚醒+ガジェット+仲間モンスタースキル)\]\[\bf\times(輝石+戦神+宝珠+杖スティ)\]\[\it小数点以下切捨\]
以下、魔力覚醒、強化ガジェット零式、仲間モンスタースキル「○○系効果+~%」をまとめて魔力覚醒等と言います。


⑧テンション、ベルト等
テンションの効果は、Lv50以上のとき(Lv45以上である可能性あり)

5(1段階):1.5倍+10
20(2段階):2.0倍+20
50(3段階):2.5倍+30
100(4段階=スーパーハイテンション):3.5倍+40

です。
これらの倍率及び固定値がどこに組み込まれるかを見ていきます。

なおここからは、各要素の組み合わせによるダメージの違いが大きくなることから、切捨処理の違いにより間違ったものに当てはまってしまう可能性がありません。
よって切捨処理は最後のみであると当たりをつけてパターンを考察し、ぴったり当てはまるものがなければその時点で再考、当てはまった場合はその仮定が正しいものとして実験を進める方針とします。
以下、切捨処理は最後のみで、表記を省きます

想定される計算パターンは以下の通り。

A {(基礎ダメージ)+テン固定値}×(テン倍率)×(ベルト等)
B {(基礎ダメージ)×(テン倍率)+テン固定値}×(ベルト等)
C {(基礎ダメージ)×(ベルト等)+テン固定値}×(テン倍率)
D (基礎ダメージ)×(ベルト等)×(テン倍率)+テン固定値 

「攻魔680・ベルト等18.5%・テンション1段階」で、ランプのまじんにメラゾーマを打って実測。

各パターンの計算値は、

A 556 557 559 561 563 565 566 568 570 572 573 575 577
B 550 551 553 555 557 559 560 562 564 566 567 569 571
C 553 555 556 558 560 562 564 565 567 569 571 572 574
D 548 550 551 553 555 557 559 560 562 564 566 567 569

実測結果は、

550 551 553 555 557 559 560 562 564 566 567 569 571

Bと一致。
\[\bf\bigl\{( 基礎ダメージ) \timesテンション倍率+テンション固定値\bigr\}\]\[\bf\times(ベルト等)\]


⑨テンション、魔力覚醒等、ベルト等
想定される計算パターンは以下の通り。

A {(基礎ダメージ)×(テン倍率)×(魔力覚醒等)+テン固定値}×(ベルト等)
B {(基礎ダメージ)×(テン倍率)+テン固定値}×(魔力覚醒等)×(ベルト等)

「攻魔680・覚醒あり・ベルト等18.5%・テンション1段階」で、ランプのまじんにメラゾーマを打って実測。

各パターンの計算値は、

A 1088 1092 1095 1099 1102 1106 1109 1113 1117 1120 1124 1127 1131
B 1100 1103 1107 1111 1114 1118 1121 1125 1128 1132 1135 1139 1143

実測結果は、

1100 1103 1107 1111 1114 1118 1121 1125 1128 1132 1135 1139 1143

Bと一致。
\[\bf\bigl\{( 基礎ダメージ) \timesテンション倍率+テンション固定値\bigr\}\]\[\bf\times(魔力覚醒等)\]\[\bf\times(ベルト等)\]


⑩呪文耐性、ダメージ耐性
ダメージ耐性は当ツールではレボルスライサーに絞って扱います。

呪文耐性とレボルスライサーの関係については、こちらのゆきさんのツイートでデータがとられています。

ぶきみなひかりの呪文耐性低下と加算であれば1.9倍(125~133)、乗算であれば2.1倍(138~147)であるところ、127・133を確認しています。
よって呪文耐性とダメージ耐性は同じカテゴリであることが分かります。


⑪呪文耐性、属性耐性、魔力覚醒、ベルト等
横のつながりを調べる必要がある残りの要素は
・属性耐性
・呪文耐性(ダメージ耐性含む)
・暴走倍率及び奇跡の会心攻撃
ですが、 属性耐性と呪文耐性は経験から別カテゴリで、これ以前に取り扱ったカテゴリとも別であることが明らかであるので、他のパターンの仮説は立てずに確認のみを行います。

まずは調査に使う敵の事前調査です。
 
「メラ(カンスト)・ベルト等14.5%」
→炎耐性1倍の敵ならば84 85 87 88 89のダメージ

対象:ケミカルゼリー
→実測結果105 107 108 110 111

これはちょうど1.25倍としたときのダメージなので、ケミカルゼリーの炎耐性はダメージ+25%の弱点。

「攻魔705・覚醒あり・ベルト等14.5%・呪文耐性1段低下(20%)」で、ケミカルゼリー(炎+25%弱点)にメラゾーマを打って実測。
覚醒・ベルト等・呪文耐性・属性耐性は全て別カテゴリとして乗算した計算値は、

1073 1076 1080 1083 1087 1090 1094 1097 1100 1104 1107 1111 1114

実測結果は、

1073 1076 1080 1083 1087 1090 1094 1097 1100 1104 1107 1111 1114

一致。 
\[\bf( 基礎ダメージ)\]\[\bf\times(魔力覚醒+ガジェット+仲間モンスタースキル)\]\[\bf\times(輝石+戦神+宝珠+杖スティ)\]\[\bf\times(呪文耐性+ダメージ耐性)\]\[\bf\times(属性耐性)\]


⑫テンション、呪文耐性、属性耐性、魔力覚醒、ベルト等
 上記⑪の条件にテンションを加えた場合の調査です。
ここは簡易的にメラで行います。
⑨と同様に、

{(基礎ダメージ)×(テンション倍率)+テンション固定値}
×(魔力覚醒等)
×(ベルト等)
×(呪文耐性)
×(属性耐性)

であると仮定した場合の計算値は、

415 420 425 431 436

実測結果は、

415 420 425 431 436

一致。 
後にこの条件に暴走も加えた調査をメラゾーマで行うため、ここはメラでよしとします。
\[\bf\Bigl\{( 基礎ダメージ) \timesテンション倍率+テンション固定値\Bigr\}\]\[\bf\times(魔力覚醒等)\]\[\bf\times(ベルト等)\]\[\bf\times(呪文耐性)\]\[\bf\times(属性耐性)\]


⑬暴走、奇跡の会心攻撃
公式攻略本にもあるように、暴走した場合のダメージは1.4~1.8倍となります。
宝珠「奇跡の会心攻撃」は会心や暴走した場合に一定値がダメージに加算される効果です。
この奇跡会心の固定値が計算式のどこで加算されるか、また暴走時は1.4~1.8倍のうちのどんなダメージが現れるかを探ります。

 「メラ(カンスト)・覚醒あり・ベルト等14.5%・奇跡会心Lv6(+30)」で、ケミカルゼリー(炎+25%弱点)で実測。
先に実測結果を示します。

111回試行で332〜431の65種類のダメージを計測(詳細はエスカさんのスプレッドシート参照)

この結果から、奇跡会心の位置として可能性があるのは

{(基礎ダメージ)
×(魔力覚醒)
×(属性耐性)+奇跡会心}
×(ベルト等)
→330~436

(基礎ダメージ)
×(魔力覚醒)
×(ベルト等)
×(属性耐性)
+奇跡会心
→326~431

のいずれかです。
奇跡会心が他の位置にあれば、いずれも最低値が実測最低値の332を上回ります。

しかし前者はとても不自然であるため、後者、つまり奇跡の会心攻撃は計算の一番最後に加算であるとします(次の⑭⑮で詳細に確かめます) 。

続いて、今回計測できた65種類の値がどんな値であるかを調べます。

メラの5種類の幅に対応した値に対して、
1.40、1.41、1.42…1.79、1.80の41種類の倍率を乗じた、のべ205種類(重複している値も沢山ある)のダメージ一覧表をつくり、出現した値と比べました。

その結果、この一覧にもない値がいくつか現れていました。

つまり、
・0.01刻みよりもさらに細分化された暴走率が乗じられている
・1.4~1.8倍の間のダメージが連続的に出現する仕様である
のいずれかである
と考えられます。

なお、最小値付近、最大値付近は出現した値が少ない傾向があったので、各幅の値が選ばれてから1.4~1.8倍されている仕様ではあると思われます(⑭のテンションと重なった暴走ダメージでは少なくともそうなっています)。

ここからは当ツールでの計算方法についてです。
このように暴走ダメージが連続的に現れる仕様の場合、平均値の計算方法をどうするかという問題があります。
通常は中心値がほぼ平均値となりますが、ダメージ範囲の一部が2999などのダメージカンストを起こしているような場合の平均値の計算がやっかいです。
1.4~1.8倍の範囲のダメージが完全に連続的に出ると仮想して、一部カンスト時の平均値を数学的に求めようとすると、場合分けが多岐にわたりとても面倒です。
そこで当ツールでは、各基礎ダメージに対して1.4・1.5・1.6・1.7.・1.8の5種類の倍率を乗じた値を内部的に計算し、それらの平均をとることで平均値を近似的に算出しています。
倍率をもっと細分化すれば(少なくとも0.005刻みまでは)より正確になりますが、ブラウザへの負担を考慮してこの程度で十分であろうと判断しています。


⑭テンションと重なったときの暴走ダメージ
テンションが1段階以上のときの暴走ダメージは特殊な仕様になっています。
はじめに実験結果を示します。

「メラ(カンスト)・覚醒あり・ベルト等14.5%・テンション5(1段階)・奇跡会心Lv6(+30)」で暴走させ、ケミカルゼリー(炎+25%弱点)で実測。
→14回試行で445 450 455 461 466の5種類のダメージを計測

「メラ(カンスト)・覚醒あり・ベルト等14.5%・呪文耐性1段低下(20%)・テンション5(1段階)・奇跡会心Lv6(+30)」で暴走させ、ケミカルゼリー(炎+25%弱点)で実測。
→28回試行で528 534 541 547 553の5種類のダメージを計測

いずれも5種類のダメージしか計測されません。
しかも、暴走率が1.4~1.8倍だとすると前者の最低値は514、後者の最低値は611のはずで、全ての値がそれを下回っています。

これは、テンションと重なったときの暴走倍率は1.2倍で固定だと考えると説明ができます。
暴走率1.2倍(奇跡会心は一番最後)だとすると両方の実験結果がちょうど合います。

念のため、スーパーハイテンションでも同じかどうか試してみました。

「メラ(カンスト)・ベルト等14.5%・呪文耐性1段低下(20%)・スーパーハイテンション・奇跡会心Lv6(+30)」で暴走させ、ケミカルゼリー(炎+25%弱点)で実測。
暴走率1.2倍とした計算値は

646 653 660 667 675

1発だけ計測して660を確認。

「魔力705・ベルト等14.5%・呪文耐性1段低下(20%)・スーパーハイテンション・奇跡会心Lv6(+30)」で暴走させ、ケミカルゼリー(炎+25%弱点)にメラゾーマを打って実測。
暴走率1.2倍とした計算値は
 
2366 2373 2381 2388 2395 2402 2409 2417 2424 2431 2438 2445 2453

1発だけ計測して2445を確認。

どちらも一致。
テンション1段階以上のときの暴走倍率は1.2倍で間違いないようです。 

これでこのツールで扱う個別要素の検証は全て終了しました。


⑮フルパターンでの検証 
 
ここまでで判明した計算式をまとめます。

なお、ここまで例えば
(魔力覚醒+ガジェット)
などと表記していましたが、正確には各カテゴリは
(1 + 魔力覚醒(100%) + ガジェット(100%) )
となっていますので、ここではそのように書きます。
\[\bf\Bigl\{( 基礎ダメージ\pm幅) \timesテンション倍率+テンション固定値\Bigr\}\]\[\bf\times(1+魔力覚醒+ガジェット+仲間モンスタースキル○○系効果~%)\]\[\bf\times(1+輝石・戦神のベルト+宝珠極意+杖スティックスキル)\]\[\bf\times(1\pm呪文耐性+ダメージ耐性)\]\[\bf\times(1\pm属性耐性)\]\[\bf\times暴走倍率\]\[\bf+奇跡の会心攻撃\]\[\it小数点以下切捨\]
では最後に、全てのカテゴリを含んだフルパターンで仕上げの検証を行います。
実際の計算過程も示します。

 「魔力705・覚醒あり・ベルト等14.5%・呪文耐性1段低下(20%)・テンション5(1段階)・奇跡会心Lv6(+30)」で暴走させ、ケミカルゼリー(炎+25%弱点)にメラゾーマを打って実測。
\[\Big[\bigl\{(705-288)\times\frac{224}{582}+158+(-6,-5,\cdots,5,6)\bigr\}\times1.5+10\Big]\]\[\times(1+100%)\]\[\times(1+14.5%)\]\[\times(1+20%)\]\[\times(1+25%)\]\[\times1.2\]\[+30\]\[\it切捨\]\[=2003,2009,2015,2021,2028,2034,2040,2046,2052,2059,2065,2071,2077\]

実測結果は、

2003 2009 2015 2021 2028 2034 2040 2046 2052 2059 2065 2071 2077

完璧に一致しました。

なお、⑧以降では端数処理について「最後のみ切捨」以外の可能性について検討していませんでしたが、念のためこの最後の実験で端数処理を四捨五入や切上にしたり、計算途中に端数処理を差し込んでもすべて計算結果がずれますので、最後のみ切捨てで間違いないと言えます。

ダメージ変動要素を含む計算式の検証は以上です。


⑯各幅の出現確率
実験で主に用いたメラゾーマの実測データから、ばらつきにあたる各幅(-6~6)の出現確率に偏りがないかを念のため確認します。
ここまでの調査でエスカさんは、どの幅に対応しているかわかるもの(通常ダメージとテンション暴走ダメージ)だけで実に494発もメラゾーマを打ってくれています。
これを13種の幅ごとに集計すると、-6から順に

34回,44回,29回,31回,34回,42回,40回,43回,33回,37回,45回,47回,35回

となりました。
両端だけ出現確率が違ったりしないかを懸念しましたが、特別に偏りは見られず、各幅の出現確率は均等と考えてよさそうです。


⑰基礎ダメージの計算式の正確性の確認
これは内容的に「3-(2)基礎ダメージの計算式の根拠」に属しますが、便宜上ここに掲載します。

ここまで全ての実験で矛盾なく計算結果が一致しており、とくに実験で主に用いたメラゾーマについては、かなりの精度で運営の設計式と一致していると言えます。

メラゾーマの各実験において基礎ダメージの計算式をわずかに動かして計算結果のずれをみたところ、
「魔力710、覚醒あり、ベルト等18%」
の実験(理論の組立てに不要となったためここまで未掲載)が小さな幅で計算結果がずれたので参考までにどの程度の誤差があり得るかを示します。

計算:742 744 746 749 751 753 756 758 760 763 765 767 770
実測:742 744 746 749 751 753 756 758 760 763 765 767 770

まずこれが一致しています。
ここで、仮にメラゾーマの下限点(魔力288,ダメージ158)が厳密に正しいとすると、式にずれがあり得るのは下限点を固定して上に傾ける方向です(下に傾けたら実測で確かめられている上限魔力が変わってしまいます)。

式の傾きをわずかずつ増やしていくと、傾きを0.0000106増やしたところまでは計算結果が変わりませんが、0.0000107増やしたところで

計算':742 744 746 749 751 753 756 758 760 763 765 768 770

と計算結果が変わりました。
これは実測と合わないので、正しくない式です。

もし下限点に誤差がある(魔力288のときのダメージが厳密には158.1など)というやや無理のある想定までしても、上記の検証からこの条件では幅が+5のときの計算式の魔力710の点のすぐ上に‟超えられない点”があって(その点に向かって(288,158)から伸ばした式が傾き+0.0000107)、いずれにしてもその点を超えない範囲でしか式を動かせません。

ええと、つまり万が一ここまでの実験で全てあてはまっているのがたまたまで、計算式が厳密に正しくない場合を考えても、ありうる式のずれはその程度しかないというのが伝わればと思います。

なお、リーサさんによると、一般に割り算は掛け算に比べ負荷が大きいそうで、あらかじめ小数に直した式を使用している可能性も考えられるとのことです。
その場合は、上記結果から少なくとも6桁以上はとっていて、かつ次の桁を切り上げていることでしょう(切上以外では上限魔力が変わってしまう場合がある)。
今後、分数のままの式では実測とずれて、小数に直した式なら合うというようなパターンが発見されればそのことの証明になりますが、今のところ見つかっていません。
逆に、分数のまま用いていることを証明することは困難です。

しかし、小数に砕いているにせよいないにせよ、少なくとも設計式とは一致していると言える結果だと思います。


さて今回の調査で、基礎ダメージの計算の小数点以下は生きたまま各種倍率が乗じられ、端数処理は最後のみであることがわかったので、倍率がかかった状態で調査すれば基礎ダメージの正確性が強力に確かめられます。

それを利用して、ダメージ幅が広く調査困難なメラガイアー、マヒャデドス、ドルモーア、バギムーチョ以外の呪文については一度ずつ確認をしておきます。

ベギラゴンは④で示したので、 その他の呪文の調査結果を以下に掲載します。
イオグランデについては、上限魔力についても推定しています。

マヒャド 
「攻魔700・ベルト等5%」、ランプのまじんで実測。
計算値:238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 249 250 251
実測値:238 239 240 241 242 243 244 245 246 247 249 250 251

ドルモーア
「攻魔524・ベルト等10%」、ランプのまじんで実測。
計算値:250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 261 262 263 264 265
実測値:250 251 252 253 254 255 256 257 258 259 261 262 263 264 265

イオナズン
「攻魔639・ベルト等12.5%」、ウコバックで実測。
計算値:231 232 233 234 236 237 238 239 240 241 242 243 245
実測値:231 232 233 234 236 237 238 239 240 241 242 243 245

バギクロス
「攻魔281・ベルト等12%」、ウコバックで実測。
計算値:186 187 188 190 191 192 193 194 195 196 197 199 200 201 202 203 204 205 206 207 209 210 211 212 213 214 215 216 218 219 220
実測値:186 187 188 190 191 192 193 194 195 196 197 199 200 201 202 203 204 205 206 207 209 210 211 212 213 214 215 216 218 219 220

イオグランデ
「攻魔650・ベルト等8%」、ウコバックで実測。
上限魔力を999とした計算式による計算値
448 449 450 451 452 453 454 455 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 470
上限魔力を1000とした計算式による計算値
448 449 450 451 452 453 454 455 456 457 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 469
実測値
448 449 450 451 452 453 454 455 457 458 459 460 461 462 463 464 465 466 467 468 470
 
全て計算と実測が一致しました。
また、イオグランデの上限魔力が1000ではなく999であることも間接的に確認できました。

以上でダメージ計算式の調査は全て終了します。



3-(3)暴走率の計算式・パッシブスキルの値

①超暴走魔方陣(超陣)とパッシブスキルの暴走率
暴走率を25%増加させるとともに、「きようさによる暴走率」のきようさによる増加度を飛躍的に高める魔方陣です。

計算式は公式攻略本(通称モグラ本)に記載されているグラフと記述から導けます。
スキル・装備等の暴走率がゼロのときの式は、基礎ダメージが25%、きようさ30以上で上昇・きようさ530で100%(きようさ500増えて75%上昇)なので、この直線グラフは
\[(きようさ-30)\times\frac{75}{500}+25\]
であると読めます。
このままの方が式の意味はわかりやすいのですが、使いやすいように展開して整理したものが
\[\bfきようさ\times0.15+20.5\]
です。
 
これにスキル・装備等の暴走率の影響を加えます。
スキル等の暴走率暴走率の実効率は、暴走する呪文なら全て1/2なので(同攻略本にも記述あり)、上の式にスキル等の暴走率の半分を加えたものが超陣上の暴走率になります。

スキル・装備等の暴走率については、問題になるのがパッシブスキルです。
最初期の攻略本に魔法46スキルについて2%との記述がありますが、なぜかその後は暴走率パッシブの具体値は非公開情報となった模様で、それより後の攻略本では魔法46スキルも含めて具体値が示されていません。
なので魔法110スキル(専)、踊り110スキル(専)、歌110スキル(専)については調べる必要があります。

ここで、110スキルも2%であると推測してもとへろさんが行った優秀な実験(ツイートはこちら)があります。

魔法パッシブ2+2=4%と仮定します。
モノクル11%、ベルト暴走2%と合わせ17%。

きようさ474のとき
\[474×0.15+20.5+\frac{17}{2}=100.10%\]\[\to800回打って全て暴走\]
きようさ473のとき
\[473×0.15+20.5+\frac{17}{2}=99.95%\]\[\to200回打って1回暴走無し\]
この実験結果から、上記の超陣の計算式が正しいこと、及び魔法スキルのパッシブがともに2%であることが高精度で示されています。

踊り子のおどり110スキル、うた110スキルについては、エスカさんに調べて頂きました(フレさんと一緒に調査してくれたそうです)。

「器用さ470、装備・宝珠・魔法パッシブの合計14%」(ここまでで超陣暴走率98%)で超陣でメラを打って調査。

おどり110とうた110を両方取得:500回全て暴走
片方取得:300回で5回暴走せず

この両方が同じだとすれば、おどり110とうた110はそれぞれが2%以上4%未満(実行1%以上2%未満)。
しかし例えば3%(実行1.5%)だとしたら後者は暴走しない率0.5%ですが、すると300回中5回以上引く確率は約1.8%で、やや考えづらいです。

よって両方が同じ前提で、おどり110スキルとうた110スキルはそれぞれ2%(実行1%)であると推定します。


②暴走魔方陣(普通陣)
暴走率を25%増加させる魔方陣です。
モグラ本のグラフからわかるように、きようさによる暴走率とは別に加算されます。

普通陣については、モグラ本に(スキル・装備等の暴走率が0のとき)超陣と重ねて「きようさ360程度」で暴走率100%になるとあり、もしきようさがちょうど360で100%になるなら普通陣の暴走率は「25.5%」と計算されることから、一部で普通陣の暴走率は25.5%だとも言われていました。

しかし25.5%というのは不自然ですし、25%であるときの重ね確定きようさ「363.333(364)」が「360程度」と書かれているだけであるとも考えられます。

これについては念のためエスカさんに調査して頂きました。
きようさ330・追加暴走率9%(超陣暴走率74.5%)で超陣と普通陣を重ねてメラを打ったところ、400回中2回暴走しなかったとのことです(一応、超陣暴走率75%の場合は300回全て暴走とのこと)。

したがってやはり普通陣はちょうど25%でいいようです。


③きようさによる暴走率
超陣によりブーストされていないときの、きようさに依存した基礎の暴走率です。
これにスキル等の暴走率の半分を加えたものが陣なしのときの暴走率です。

公式攻略本からはっきりわかることはきようさ30以上で上昇することだけで、「非常に小さい」「超陣上のきようさの影響は数十倍(つまり普段は超陣上の数十分の1)」であることを参考に、グラフのわずかな傾きから推測するよりありません。
とても小さいことから、実測による判定は相当な数をこなさない限りグラフに定規をあてて測る以上の精度にならないと考えます。

そこで定規をあてて傾きを測ってみて、
\[\bf(きようさ-30)\div250\]
であると推測しました。
きようさ530のときの暴走率が1%でも3%でもなく2%に見えるということです。
これだと超陣上の1/37.5となり、超陣は数十倍との記述とも一致します。 

もっとも530のとき2.5%(同1/30。これの方がきれいではある)かもしれませんが、これについては超陣を使った調査ができず、単に多数打っただけでは0.5%の違いを証明することはできません。
 
突き詰めて調べられないことは残念ですが、これが多少違っていても火力計算への影響は小さいので、当ツールでは上記式を用いることとします。

今後公式な情報が出るか、超陣を使わないでも暴走率100%に調整できる(そうすれば厳密な調査ができる) ようになることを待とうと思います。


④会心まいしんラップ等
会心まいしんラップについては、サワダさんのツイートが参考になりました。
これの前のツイートと合わせてまとめると、

スキル・装備等の暴走率は魔法パッシブの4%のみ
超陣上で会心まいしんラップを受けてラリホー

きようさ464(超陣暴走率92.1%)
→355回で2回暴走なしを確認

きようさ467(超陣暴走率92.5%)
→630回で全て暴走

このことから、会心まいしんラップの暴走率は実効7.5%と考えてよさそうです。
当ツールではスキル等の暴走率に15%加算するものとして扱います。

モンスター特技の効果については、モグラ本に

かわいがる・チューンナップ:2%
ロックオン:10%


とあるので、この値を用いています。

なお、魔人本に会心・暴走率アップの効果については「効果の上書きは、確率の情報量が少ない方の効果では行えない」とあるので、これらの効果は重複はしないものとみられます。



計算式等の根拠は以上です



あとがき

ここまで全て読んでくれた方は、ありがとうございました(お疲れさまでした笑)。
読み飛ばした方も、ツールを使う上では何も問題ありませんので、疑問に思ったことがあったときに読んで頂ければと思います。


とりあえず、今回の新ツール公開までのいきさつをお話しします。

フレさんたちはご存知なように、僕は今年の5月上旬でドラクエ10を引退しています。
飽きたわけではなかったですが、リアル事情を鑑みて、そのように決心しました。

それから1ヶ月くらいの間は、自分からドラクエの情報に触れることはまったくありませんでした。
ツイッターも、少なくともTLは見なかったです。

でも、自分がそうやってドラクエ10から離れたあとも、超陣暴走率の早見表などのツイートはいいねやRTが続いていて、旧魔法使い火力シミュレータの記事(そちらはアメブロでしたが、今回文字数が足りなくなったのでこのためだけにライブドアブログを開設しました)も読まれ続けていて、何かアストルティアに足跡は残せたのかなという気がしてそのことはちょっと嬉しく思っていました。

そんな中、どうやら大型アップデート(新装備)の影響らしくそれらが増えた時期がありました。
しかも、旧ツールで扱っていたのはメラゾ・ガイアー・デドスだけでしたが、当時カンスト魔力なんて意識する必要がなかったので上限を組み込んでいなかったんですけど、新しい要素によって一気に簡単にメラゾキャップを超えるようになったとかで、これはこのツールを残すなら改修が必要だなと。

もともと、ツールについてこうしてほしいというリクエストはちらほら受けていて、引退前からリニューアルしたいなと思いつつも叶わないままやめてしまっていたので、心残りには思っていました。

そこで、引退はしたけれど、使ってもらえるものならば今からでもツールの改修をしようと思い立ったのが始まりです。

しかしこれが、予想外に長い旅の始まりになりました。

最初は、上限を設定して、リクエストの多い超確きようさなどの表示をつくって、せいぜい呪文の種類を増やそうかくらいのつもりでした。

でも、ツールとして公開するなら、正確なものでないといけません。

まずは上限魔力についてフレさんに調べてもらって、次はそれはどう表現するかで迷いました。
以前は極限の式を使っていましたが、そのままでは上限の魔力とダメージが一致しなかったんですね。

そこで、上限がわかった今であればより正確な計算式をつくれるはずなので、式も自分でつくってしまおうということになりました。

ちょっと補足しておきますが、極限の式に誤差があったからといって、極限が悪いわけでは全くないです。
今回この記事で、上下限の魔力・ダメージの4つの数字で計算式を組めばゲームとぴったり合うことを示しましたが、それはその4つの数字が揃わないとできないことで、今だから示せた計算式です。
それらの情報が全くない実装直後から、実用上問題ない精度の計算式を速報で示しているのはもちろん意味のあることです。
その時点で誤差のない式を導くことは不可能なので、誤差があるのは当然です。
引退したものの極限チームの一員という認識ですので、そのことはしっかり言っておきますね。

さて他にも、敵の属性耐性を設定できるようにして欲しいといリクエストがあり、それならいっそのこと実戦で関わる他のダメージ変動要素も網羅してしまおうという流れになりました。

ここからが長かったです。
この公開までの1ヶ月ちょっとの間は、リーサさんや協力してくれる方と連絡をとりながら、色々なことの解明を進めて、リーサさんへ送るExcel版の原案をつくって、この記事をコツコツ書くことが、ドラクエ10に代わるドラクエ関連の趣味のうようになっていました。

ちなみにリーサさんへ送っているExcel版はこんな感じです。

呪文シミュ


でもこれは、ドラクエ10を辞めていたからできたことかなと思います。
かけた時間はドラクエ10をプレイしていたときのプレイ時間と比べればずっと少ないですが、それでもプレイしながらだったらこの時間とエネルギーはかけられなかっただろうなと感じています。

それと、一人でないからできたことでした。
WEBページを担当してくれたリーサさんはもちろんですが、今回必要となった実験は、全て誰かに依頼してやって頂いています。
最近のアップデートより前に引退しているとはいえ、キャラは残っていて物理的にインできないわけではないのですから、引退を貫いて自分でもできるはずの実験まですべて誰かにやってもらったことは、ある種わがままだったとも言えます。
でも、もし引退しておらず全ての実験を自分でできる身だったとしても、実験も研究も執筆も全て一人でやることは、負担的にも精神的にもできなかっただろうと思います。


さて今後についてですが、僕はゲームに復帰するつもりはありませんが、このツールについては製作者として関わっていこうと思います。

具体的には、修正やゲームに合わせた更新・新要素の追加など、ツール更新の要望を受けた場合に出動して、リーサさんと協力して更新作業をする立場でいようと思います。

とは言え僕は引退していますので、ゲームの情報を自分で追いかけることはできないし、しません。

リーサさんも、ドラクエ10はプレイしていますが、呪文に思い入れは強くなく、必要なことに気付くのは難しいと思うとのことです。

ですから、製作者はこのツールの更新の必要性を自分たちでつかむことはできません

そこでこのツールを使ってくれる皆さんにお願いです。

このツールについて修正・更新・追加してほしい内容があった場合には、ぜひ僕たちにお伝え下さい。

具体的には、ツール下部に表示されているツイッターアカウントに@ツイートを頂くか、この記事のコメント欄にご記入下さい。

できることでしたら対応致します。

フレさんたちも、たまには絡みたいこともあるので、このネタででもぜひ気軽に連絡して下さいよ。
宜しくお願いします。


あ、旅芸仲間のみんなへ。

今回の呪文の式と同じ要領でハッスルダンスの計算式を導くとこうなります。

ハッスルダンス 幅±5
\[(回魔+おしゃれさ-200)\times\frac{187-75}{999-200}+75\]\[\to\bf(回魔+おしゃれさ-200)\times\frac{112}{799}+75\bf\]\[\to(回魔+おしゃれさ)\times0.1402+46.97\]
 
まあ今時この計算式を気にするような芸人はキャップの999越えちゃうような気がするので意味ない気がひしひししますけど、一応この分数の式で正確だと思うから、オマケに添えときますね。


それではそろそろ締めたいと思います。

このツールと、今回の研究が、皆さんのアストルティアライフに役立つことを願っています。


フィオル